中国政府による輸出規制の影響
2025年4月4日に中国政府が中・重希土類7種類の輸出規制を公表し、即日施行しました。
これにより高性能磁石の原料や磁石自体の輸出は許可制となり、許可が下りるまでは輸出が止まることになります。
このような事態が今後も予想されることから、中国以外からの供給、脱中国を模索する動きが活発になっている状況が強まっております。
レアアースを取り巻く実情
脱中国を進めたいものの中で重要な製品の一つであるレアアースの鉱石は、世界のほぼ全量を中国で生産されており、ネオジムの世界シェアは依然として中国が90%以上を有しているのが現状で、取り分け重希土類のジスプロシウム(Dy)やテルビウム(Tb)の中国依存度は極めて高い状態が続いております。
しかしながら、将来的に見ても中国以外で世界のネオジム磁石需要を満たすほどの生産量の確保は難しいとされており、この状況が各国・各企業の対応をより困難なものとしています。
参照:経済産業省発行_永久磁石に係る安定供給確保を図るための取組方針
https://www.meti.go.jp/policy/economy/economic_security/magnet/magnet_hoshin.pdf
レアアースからの脱却・レアアースフリーモータ開発
経済産業省のBCP(事業継続計画)にある通り、中国への依存度が非常に高いことでレアアースの調達を含めることは非常に難しい状況から、対応策として「レアアースからの脱却」が検討されております。
では、レアアースから脱却するとは具体的にどのような事というと
1.レアアースを使わないものに替える
2.レアアースの調達網を脱中国に切り替える
というシンプルな対応で、例えば1つ目についてはレアアースフリーのモータ開発を各企業は進めています。
ですが、ネオジム程の特性を実現し、価格も抑えるとなると厳しく、結論としてやはり非常に難しいというのが実情です。
2つ目のレアアースを中国以外から調達するというのも、採掘はできても精製において中国が92%のシェアを有しており、最終的には中国に頼らざるを得ない状況となっております。
更にジスプロシウム(Dy)やテルビウム(Tb)は中国以外の産出量は極端に少なく、中国からの調節に頼らざるを得ない状況です。
見えぬ脱中国サプライチェーン。対策は?
このレアアース・希土類における脱中国はかなりハードルが高い現状において、東京モートロニクスでは磁石のグレードによっては対応できる可能性があると考えております。
実際に以前、当ブログでアップした記事の反響は大きく、チャイナリスクを避け安定したサプライチェーンの下、磁石を製造できないか?という多くの問い合わせをいただいております。
これに対処できるルートも確保しているため、お悩み・ご検討中の企業様はぜひ一度相談ください。
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